薬剤師としてキャリアを重ねていく中で、
ただ「薬の知識」だけを増やしても、評価や昇進につながらないと感じたことはありませんか?
私自身、ドラッグストア薬剤師に新人薬剤師として入社して、一般薬剤師、管理薬剤師を経て、
現在はエリアリーダーとして働いていますが、
加算、評価、マネジメント、人柄など
薬の知識以外の能力がキャリアに大きく影響することを実感しています。
この記事では、薬の勉強のためのおすすめ本ではなく、
評価や昇格、キャリアップにつながる本を厳選して紹介します。
出世して給料上げていきたいと考えている新人薬剤師や
頑張っているのに評価されないという管理薬剤師まで
評価に悩んでいる薬剤師の方の参考になるかと思います。
自分に合った働き方を見つけるのにも役立つので、
出世コースを目指していない方にもおすすめです。
- 給料を上げていきたい新人薬剤師
- まじめに頑張っているのに評価がついてこない方
- 管理薬剤師から先のキャリアに不安を感じている方
- 出世したい・給料を上げたいが、何から始めればいいかわからない方
- 自分らしい働き方を見つけたい方
「やめたい」が口癖なのに、
リーダーに出世した現役DgS薬剤師
- 現役ドラッグストア薬剤師
- 複数店舗を担当するエリアリーダー
- 中小調剤薬局グループで経営者の修行中
ドラッグストア薬剤師の
リアルな働き方や
採用する側の視点をふまえて
転職について発信しています。

評価につながる薬剤師になるためのおすすめ書籍
薬の知識だけを闇雲に勉強しても、キャリアにつながる評価にはなりづらいです。
知識は還元し、信頼をつみあげる必要があります。
そこで今回は評価につながる働き方の参考になる本を紹介します。
① 知識を加算につなげる
薬剤師の数字評価としてもっともわかりやすいのが加算です。
薬の知識も必要になってくる部分です。
『薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100』
加算を取るためには薬学的管理が必要になります。
まずは最低限の知識を覚えなければなりませんが、
添付文書や、処方解析の本は勉強になりますが、時間がかかります。
すぐに使える知識が欲しい方には、現場でよくあるケースを解説した本書がおすすめです。
薬歴や疑義照会の説得力がぐんと増します。
加算や評価にも直結する“説明できる薬剤師”を目指すなら、必携の実用書です
よく使う100の実例に絞ってあるからすぐに使える!
●【令和7年度版】薬局薬剤師必携!加算特化の調剤報酬攻略マニュアル: —もう迷わない!今日から使える算定のポイント徹底解説
加算を確認するには『保険薬局業務指針』が薬剤師のバイブルです。
要件を確認する際には必須の書籍となっています。
ただ、辞書的な使い方をすることが多く、加算の勉強としては使いづらい面もあります。
そこでおすすめしたいのが
【令和7年度版】薬局薬剤師必携!加算特化の調剤報酬攻略マニュアル: —もう迷わない!今日から使える算定のポイント徹底解説—
です。
最近出版されたばかりの本で、加算がとてもわかりやすく解説されています。
加算にありがちな硬い文章ではなく
噛み砕いた読みやすい文章で、図解があるので、
「このパターンは加算とれたっけ?」
というときもすぐに確認できます。
勉強にも辞書的な使い方もできる良書です。
Kindle Unlimitedで無料で読めますが、辞書的に使うために書籍版もおすすめです。
《本日新刊出版📚》
— つかさ@新刊出版:加算特化の調剤報酬攻略マニュアル/今を生きる薬剤師の最前線 (@yaku_saizensen) June 2, 2025
能動的に算定できる薬剤師へ、次の一歩を。
ー現場に立つあなたが、加算で迷わなくなる実践ガイド。
✅算定に自信が持てない
✅加算のノルマがキツい
✅店舗の算定フローを整えたい
✅個別指導を控えている
そんなあなたに✨
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こんな本を待ってました!
『誰も教えてくれなかった実践薬歴』
「薬歴って、何を書けばいいの?」
そんな疑問に答えてくれるのがこの1冊です。
単なるSOAPの型ではなく、“行動変容を促す”薬歴の本質を学べます。
個別指導や加算取得に直結する内容が豊富で、薬歴に悩むすべての薬剤師におすすめです。
薬歴は毎日見られるので、
上司が見た時に
「おっ!ちゃんと勉強しているな!」
と思われると信頼につながり仕事を任されやすくなります。
現場で評価される“伝わる薬歴”を身につけたい方は必読です。
エリアリーダーの筆者も部下の薬歴は見ています。
薬歴がしっかりしている方は心象が良くなり、評価も自然と上がります。
『薬剤師のためのコミュニケーションの処方箋』
本書は、「患者さんから信頼される話し方・聞き方」を身につけられる実践書です。
逆指名される薬剤師になるための会話の工夫や、指導で伝わる言葉の選び方が学べます。
ただのコミュニケーションの本ではなく、
社会人マナーや正しくかつ早く薬歴を書く方法など、業務全般を網羅しています。
薬歴の質向上や加算算定にもつながる“対人力”を高めたい薬剤師におすすめです。
【薬剤師のためのコミュニケーションの処方箋】
— ヒューズ@Kindle出版サポーター×薬剤師 (@kenkoukosodate) May 31, 2024
6/1に発売しました♪
本書で伝えたいメインパートは服薬指導時などのコミュニケーション術ですが、薬歴から在宅医療まで幅広く網羅しています!
ここまで薬局の実務について掘り下げた書籍は大手書店でも置いてありません。… pic.twitter.com/AbcBC7ZHSC
薬剤師のためのコミュニケーションの処方箋
— ヒューズ@Kindle出版サポーター×薬剤師 (@kenkoukosodate) May 28, 2024
ついに予約開始!発売は6月1日(土)!
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✅あなたはちゃんと服薬指導できてますか?
✅かかりつけ同意はさらっと取れますか?
あなたのそんな悩みを解決する書籍を書きました🌟… pic.twitter.com/tvRXrBego8
Kindle本なのでKindle Unlimitedに登録して読むか、ペーパーバック版が購入できます。
Kindle Unlimitedは30日間無料で登録でき、書籍も無料で読めるのでおすすめです。
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ヒューズさんはKindle出版、副業、FIREなどに関しても書籍を出版されています。
筆者も大変参考にしております。
ぜひ、Kindle Unlimitedでチェックしてみてください。
②ドラッグストアの数字に強くなる
『OTC医薬品の比較と使い分け』
ドラッグストア薬剤師に転職を考えている方は
OTCが不安という方も多いです。
OTCは数は多いですが、成分自体は限らています。
どんどん販売されますが、メインの成分や
よくある組み合わせを把握しておけば対応できます。
また、ドラッグストアごとに推奨品についての勉強会などもあるので、
基本的な知識をこの本で身につけておけば安心して働けます。
基本を学んだら、実践のなかで学んでいきましょう
『需要創造とソリューションを武器とする ドラッグストアの教科書』
ちょっと硬めのタイトルですが、
こちらはドラッグストアの売り場作りや売上の作り方が学べます。
帯にも書いてあるように
業界トップのウエルシアホールディングスが取り入れている理論です。
薬の話からは離れますが、
ドラッグストア薬剤師として売り場全体を見ていくには有用な知識が得られます。
普通の薬剤師は馴染みがない分、差がつくポイントです。
ドラッグストアの調剤部門だけでなく、
店舗全体を伸ばす理論が学べる!
『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』
リーダー、エリアマネージャーを目指すなら必須になるのが財務会計の知識です。
数字がわからないと出世は難しいです。
会計の世界の聞きなれない単語で挫折しがちですが、
わかりやすく財務3表について学べます。
数字をわかっていると評価されれば、
高評価に直結します!
③キャリアについて考える
『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金の強化書』
本書は、税金・資産運用・保険・副業・FIREまで、薬剤師のための“お金の教養”が一冊に凝縮されています。
高収入でもお金が貯まらない理由や、将来に備える具体的な方法が実践的に学べます。
薬剤師は初任給が比較的高い職種です。
それゆえに、不動産などの営業の電話もよくかかってきて騙されることもあります。
損しないように、お金の教養を身につけましょう。
副業やライフプランを考える薬剤師にとって、必読の“人生設計の教科書”です。
気づかないうちに損しているかも!
自分は大丈夫と思わず、読んでみて欲しいです。
『薬局3.0』
保険薬局の将来性について書かれた本です。
医薬分業がすすみ、保険調剤薬局は今ではコンビニより多くあります。
しかし、保険調剤というビジネスモデルは終わりに近づいていると言われています。
町の薬局から調剤薬局。
そして、調剤薬局から次の「薬局3.0」というビジネスモデルに移り変わろうとしています。
薬剤師として生き残っていくために、ぜひ読んでいただきたい本です。
薬局の転換点に自分のキャリアを考えるきっかけになる本です。
薬剤師の将来性について解説した記事もあるので参考にしてみてください。

『在宅医療のいろは: ストーリーで学ぶ訪問薬剤師業務』
在宅は今では必須の業務になりつつあります。
地域支援体制加算の要件にもなっており、
大手ドラッグストアでは在宅をするのは当たり前の認識です。
しかし、在宅が苦手な薬剤師が多いのが実情です。
しっかり、在宅業務がこなし、新規で獲得していけば評価に繋がります。
介護保険も関わりわかりづらい在宅ですが、
本書はストーリー形式になっており理解しやすいです。
タイガー薬局さんはKindle Unlimitedでも在宅の本を出版されています。
こちらはKindle Unlimitedに登録すれば無料で読めます。
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『これが私の薬剤師ライフ 6年制卒50人がキャリアを語る』
薬剤師免許を取ると
「薬剤師として働かなきゃ」と思ってしまいますが、
薬剤師のキャリアはひとつじゃありません。
本書は、6年制卒の薬剤師50人のリアルな仕事・転職・悩み・選択を収録したオムニバス形式の1冊です。
病院・薬局・ドラッグストア・企業・行政・起業など、多様な道が等身大の言葉で語られています。
今の働き方にモヤモヤしている方や、キャリアに悩む薬剤師にとって、視野を広げるヒントになります。
薬の勉強だけでは評価されない。現役リーダーの私が気づいたこと
薬の勉強はもちろん大切です。
私も新人時代は、添付文書を読み漁り、処方解析の本を買い、ガイドラインも読み込んでいました。
ただ、
「こんなに頑張ってるのに、なぜ評価されないんだろう」
そんな気持ちをずっと抱えていました。
同期の中でも、私は比較的忙しい店舗に配属されて、誰よりも投薬し、誰よりも残業していました。
評価されたいとかいうと、“やる気がある風”に聞こえるかももしれません。
ですが実際は、「すぐ辞めたい」と同期にこぼしてばかりでした。
評価に対してはいつも不満がありましたが、上司に自分をアピールすることはほとんどありませんでした。
管理薬剤師になってからも変わらず、
「リーダーやマネージャー?やれって言われたらやるけど…」くらいのスタンスでした。
そんな私が現役のエリアリーダーとして出世したのは、
「数字」を出したことでした。
調剤の加算を伸ばすだけでなく、物販側の販売コンクールなどにも積極的に取り組み、
“会社が見ている数字”を意識しながら、成果を総合的に積み上げていったのです。
この経験からわかったのは、
「薬の専門知識」だけではなく、「行動力・数字意識・視座の高さ」がキャリアアップのカギになるということです。
今回紹介するのは、そんな私が薬剤師として評価されるために読んでよかった本・人に勧めたい本です。
ドラッグストアでは薬の専門性を高めるだけでは評価されない
ドラッグストアに限った話ではないですが、
企業では薬の専門知識を高めるだけでは評価されません。
企業は利益を上げなければ継続した運営ができません。
患者さんやお客さんに継続したサービスを提供する、
社員に給料を払うために、利益を上げる必要があります。
専門知識は“前提条件”にすぎない
薬剤師として働く以上、「薬の知識」はもちろん重要です。
ただし、ドラッグストアという職場環境では“薬の知識がある=評価される”とは限りません。
なぜなら、現場では薬の適正使用だけでなく、以下のような多面的な業務が評価の対象になるからです。
- OTC・健康食品などの販売力
- 薬歴や加算の算定実績
- スタッフマネジメントや教育
- 売上・粗利・在庫管理などの数字
- 店舗運営(他職種連携・クレーム対応含む)
つまり、知識より“現場でどう行動したか”が評価されるのがドラッグストア薬剤師なのです。
「薬が詳しいだけ」の薬剤師は埋もれる
たとえば、
- 「あの人は詳しいけど、売上にはあまり関わらない」
- 「患者対応は丁寧だけど、加算を取れていない」
- 「薬の質問には強いけど、店長からの信頼は薄い」
このように、専門性だけが突出していても、組織の中では評価されづらいという現実があります。
私自身、リーダーとして薬剤師を評価する立場になって強く感じるようになりました。
評価される薬剤師に共通する「行動力」と「奥行き」
逆に評価される薬剤師には共通点があります。
- 薬歴や加算など、“評価される仕事”を意識して取り組んでいる
- 自分なりの視点(経営・お金・働き方)を持っていて、話に深みがある
- 指導や育成でも“伝わる言葉”を選び、周囲を巻き込める
こうした人たちは、専門性だけでなく、“人間的な奥行き”を持っている印象があります。
それが、患者やスタッフからの信頼、そして上司からの評価につながるのです。
だからこそ「読む本」が変わる
薬の専門書を読む時間も大切ですが、
キャリアアップを目指すなら+αの視点をくれる本を読むことが差別化になると実感しています。
本記事で紹介している書籍は、
「薬剤師としての幅を広げたい」
「評価される存在になりたい」
という方にとって、間違いなく武器になるはずです。
まとめ:評価される薬剤師は専門性以外も磨いている
薬剤師としてキャリアを積む中で、
「知識はあるのに評価されない」「頑張っているのに上司に認められない」
そんな壁にぶつかる人は少なくありません。
私自身も同じような経験をしてきました。
そして気づいたのは、
薬の勉強だけでは、キャリアは開けないということ。
評価や昇格には、行動力・数字への意識・人間的な奥行きが必要です。
それらは、薬の専門書ではなく、+αの視点をくれる“実務書・経営書・キャリア本”から得られる知識でした。
今回ご紹介した本は、すべて「今より評価されたい」「もっと前に進みたい」と思っている薬剤師にこそ読んでほしい内容です。
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